中心をとるということ

剣道では、”真ん中をとれ”とか”中心をとれ”という言葉をよく使います。
では 中心とは どんなことをいうのでしょうか???

子供達に 構えを教える時 一番先に教えるのは 正中線という 概念です。
私は子供達に 言葉は忘れてもいいけど、真ん中って言うのはいつも心の中に入れときなと伝えてあります。正中線 正しい真ん中の線頭のてっぺんから鼻を通っておへそを通って下までズド〜〜ンて通る線がある。体を右と左を同じだけ分けている線 それが正中線だよと。この線は 自分の体だけではなくて 相手の体にもある。だから 構える時は 竹刀や木刀を 相手の正中線のところから 絶対にはずさない。ということを徹底的に 指導します。

どういうことか???
剣道はまっすぐにしか打ちません。横へ回って打ったりすることは絶対無いので 竹刀が相手の正中線上にあれば 竹刀が邪魔になり 飛び込んでくることはできません。ためしに、お母さんたちも 自分の手(右手でも左手でもかまいません)を鼻の上にあて そこから前方に出して見てください。(今 自分の腕は 正中線上にあります。)そこで お子さんに お母さんの方へまっすぐ 近寄ってもらってください。腕が邪魔になって 近づけないはずです。でも 腕が、わずか5センチでもずれたらどうでしょう? そのままお子さんはお母さんの胸に飛び込めるはずです。そこで抱きしめてあげるかどうかはお子さんによって 判断してください(笑) うちは 3〜4年前ならOKでしたが 今は パンチが飛んできます。(さびしい〜〜)

と 話は ずれてしまいましたが このように 剣道では 
相手の中心を取って 自分の中心は取らせない
この一言に尽きるのです。この一瞬を ものにするために 素振りをし 厳しい稽古をするのだと
いっても 過言ではありません。
この一瞬 たったこれだけのことなのに この瞬間が たまらない
心と心の駆け引き 自分の心との戦い すべてを超えたとき この一瞬が生まれるのです